クランクプーリーの交換
どの車にも問題の出やすい箇所があります。
ギャランではクランクプーリーに問題が出やすいようです。
ギャランは、クランクプーリーの内周側と外周側に防振のためのゴムをサンドイッチにした構造になっており、このゴムの部分が劣化してくるとプーリーが分解してしまい、オルタネータ、パワステ、エアコンなどの補機類が駆動できなくなり、やがて走行不能になってしまうというトラブルが起きやすいようです。
幸い、私のギャランは分解してしまうほどに劣化していないようですが、トラブルを予防するために交換してしまうことにしました。
どうせ、クランクプーリーを交換するなら、パワステ、エアコン、ファンベルトもまとめて交換します。
「パワステベルトの交換」で書いた図ですが、もう一度引用してみます。
○ベルトの全体図

パワステベルト、ファンベルト、クーラーベルトの全体図はこんな風になってます。
作業手順
- 車体左側をウマに乗せる
- オイルパンをフロアジャッキで支える
- 左フロントのストラット付近のエンジンマウントを取り外す
- 左フロントのタイヤを外す
- エンジン左下のカバーを外す
- クランクプーリーを外す
- ファンベルト、エアコンベルト、パワステベルトのテンショナーを緩める
- パワステベルトを組み付ける
- ファンベルト、エアコンベルトを掛け、クランクプーリーを組み付ける
- 各ベルトのテンションを調整する
- 元通り組み付ける
手順としてはこんな感じでしょうか。
作業自体はあまり難しい箇所もありませんので、写真で見ていただくだけで大体の感じを掴んでいただけるのではないでしょうか。
まずは、エンジンマウントを外して作業スペースを確保します。
写真のように、車体をウマに掛け、オイルパンをフロアジャッキで支えます。
エンジンマウントを支えるボルトは、オイルパンを上げすぎても、下げすぎても抜けません。
エンジンマウントが軽く引き抜ける高さに調整してやる必要があります。
次に、エンジン左下のカバーを外していきます。
右の写真の箇所にボルトがあり、この他にも何本かクリップがありますので、順に外していくと、クランクプーリーが見える状態になります。
クランクプーリーは4本のボルトだけで取り付けてありますので、これを全部外すと引き抜けます。
最後に、各ベルトのテンション調整です。
パワステベルトの調整は、プーリー側の2本のボルトと、タービン側のボルトを緩めて行います。
下の写真の3本のボルトを緩め、鉄パイプなどでパワステポンプ移動させてください。
鉄パイプは、フロアジャッキのハンドルがちょうど良い太さでしたので、これを使いました。
クーラーベルトのテンショナーはエンジンマウントの奥、左の写真の位置にあります。
ファンベルトはパワステポンプの下にテンショナーがあります。
また、オルタネータの下側で、オイルエレメントの上辺りに固定用のボルトがあり、これも緩めないとテンション調整が行えない構造になっています。
下側のボルトは、どうにもこうにもうまく撮影できない位置にあるので、テンショナーの写真だけで勘弁してください。
以上のように各ベルトのテンションを調整すると作業は完了です。
テンション調整は、強すぎてもいけないし、弱すぎるとベルト泣きが出てしまいますので、ちょうど良いテンションというのは難しいですね。
結局何度かトライしてちょうど良いテンションを探るしかないかもしれません。
ベルト交換の作業というやつは、特に難しい作業でもありません。
今回の作業は、パワステベルト、タイミングベルトの交換で経験済みの作業ということもあり、3時間程度で終了しました。
トラブルは未然に防いでいくことが重要だという思いますので、不安があるのであれば、ぜひ挑戦していただきたい作業です。